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野村 靖; 崎野 孝夫*; Nikolaevna, S. O.*
JAERI-Research 2000-034, 95 Pages, 2000/07
溶液燃料を扱う再処理施設等における万一の臨界事故発生においては、第1出力ピークの発生を把えて、警報発報により従事者の速やかな待避を促して事故による被ばくを最小限に抑える必要がある。本報告では、臨界警報装置の設計・設置に役立てるため、事故時に予測される第1出力ピークの大きさ、及び放出エネルギーを簡易に評価できるモデルを開発したので、その内容を述べる。また、フランスで公開されたCRAC過渡臨界実験データをもとに、過渡臨界解析コードTRACEを用いたシミュレーション結果により、簡易評価モデルの妥当性を検証したので、その結果について述べる。
曽野 浩樹; 三好 慶典; 大野 秋男
JAERI-Tech 98-016, 88 Pages, 1998/05
燃料サイクル安全工学研究施設NUCEFの定常臨界実験装置STACYでは、直径800mmの円筒タンクにおいて、ウラン濃縮度10wt%のウラン硝酸水溶液燃料を用いた一連の臨界実験を計画している。これらの臨界実験では、ウラン濃度及び燃料温度を実験パラメータとして、臨界液位及び温度反応度係数の測定を主な目的とする。そこで、ウラン濃度調整のための溶液燃料希釈計画の見通し、及び燃料温度上昇時の反応度効果等を把握するため、臨界実験の予備解析を行った。予備解析で求められた炉心パラメータの簡易評価式は、詳細計算の結果と比較しても0.1~3.5%の近似精度であり、十分な精度で実験計画及び運転管理に供することができる。また、温度反応度係数が約3.85cent/Cと見積もられた。
野村 靖; 奥野 浩
ICNC 95: 5th Int. Conf. on Nuclear Criticality Safety,Vol. II, 0, p.11.25 - 11.28, 1995/00
核燃料の再処理、貯蔵及び輸送に関する安全評価では、臨界事故を想定したときの全核分裂数推定値を基に、従事者の被曝及び公衆の内部被曝を評価する。本発表では、核燃料取扱施設で遭遇することの多い燃料溶液体系及び燃料棒-水体系で想定される臨界事故の全核分裂数を安全側に見積ることのできる簡易評価式を導いたので、その結果を述べる。
野村 靖; 奥野 浩
日本原子力学会誌, 35(2), p.155 - 163, 1993/02
再処理施設等核燃料施設で取り扱われるウランあるいはプルトニウムの溶液燃料体系で臨界事故を想定した場合に、安全評価上必要になる事故規模の大きさ、すなわち全核分裂数を簡易に求められる計算式及び図表を開発したので報告する。この計算式は、一点炉動特性方程式を基に簡単な仮定を置いて理論的に導かれ、その有効性がこれまで公開された過渡臨界実験データ及び過去の事故時の実測データとの比較により確認された。従来、諸外国で発表された簡易評価式による結果との比較からも、その有効性が示された。最後に、溶液燃料を扱う核燃料施設体系の安全評価用に、これらの簡易評価式を適用する場合の一つの考え方を提示した。